第6回
箸川柳大賞発表

2009年9月30日に締め切らせていただいた「第6回箸川柳」に、4,490句のご応募をいただきました。
兵左衛門社内での厳正なる審査の結果、大賞ほか、各賞が決定いたしましたので発表させていただきます。

第6回箸川柳大賞
部下と箸 上手く使えず 平社員
愛知県「ペンネーム/さごじょう」さん(26歳)

評価/候補の中から投票でトップの作品。
部下が使えないようでは上司としての資格もありませんが、せめてニッポン人としての箸使いぐらい言われずとも出来ぬようでは、万年平社員も…。「箸使い」という日本人の生きる基本要素を対比して価値観に盛り込んだ作品。

大賞賞品は、箸職人が作るオリジナル(大賞川柳入)の携帯箸「八四郎(はしろう)」セット+メダル+受賞川柳入りオリジナルTシャツ
優秀賞
はっとする 青い瞳の 箸使い
山形県「ペンネーム/レディグレイ」さん(28歳)

評価/戦後日本の文化は、西欧化が進行して、日本古来の文化や食生活の影も薄くなりました。そんな中「青い瞳」の箸使いに、失われつつあるニッポン人のよき姿を垣間見て、我に帰るという句。箸使いに限らず、多くの点で思い当たるものがある。目の利いた発見の句。

優秀賞賞品:箸職人が作る優秀賞川柳入りけずり箸セット+受賞川柳入りオリジナルTシャツ
優秀賞
箸使い 上手い外科医に ほっとする
熊本県 中山さん(36歳)

評価/ふと見てしまった執刀医の食事。外見からは予想もできなかった美しい箸のしぐさに、「この先生なら…」という信頼感が生まれる人情の面白さ。これは、人間の基本である「食文化」を大切にする姿勢が、全ての物事に対する姿勢を切り取った川柳らしいユーモアの作品。

優秀賞賞品:
箸職人が作る優秀賞川柳入りけずり箸セット+受賞川柳入りオリジナルTシャツ
特別審査員 近藤珠實 賞
わざと箸 残して嫁ぐ 甘えっ子 大阪府「ペンネーム/さっぱり」さん(65歳)
評価/「甘えっ子」といいながら箸を残していっている事に、娘の気持ちを感じて嬉しく思う父の姿!でも、なんとなく寂しい父親の心が表現され、「箸」が人の心と心をつなぐ(父と娘)大きな存在となっている事がわかる!
近藤珠實(こんどうたまみ)
『清紫会』新・作法学院学院長。
作法をより現代社会にマッチしたものとするため、新作法「清紫会」を結成。
新・作法学院で生徒指導の傍ら、テレビ、講演、執筆、社員教育などで活躍中。

賞品/けずり箸+近藤氏の著書+受賞川柳入りオリジナルTシャツ

特別審査員 三田村有純 賞
「どうよ、これ」 名刺代わりに myお箸 徳島県「ペンネーム/紅玉」さん(20歳)
評価/名前が彫られているお箸を使う姿が目に浮かんできます。
初めて会った方に、私はこういうものですと名刺を出すよりも、 素敵なお箸を取り出して使う方が、印象深いものです。 自分が選んで惚れたお箸を自慢するのは、私みたいにお箸を 作る側には、とても励みになる秀逸の句です。
三田村有純(みたむらありすみ)
東京藝術大学美術学部教授。
日展評議員・日本現代工芸美術家協会評議員。日本漆文化研究所副理事長。

賞品/けずり箸+三田村氏の著書+受賞川柳入りオリジナルTシャツ

特別審査員 尾藤一泉 賞
履歴書の 特技の欄に 「箸使い」 千葉県「ペンネーム/浜ちゃん」さん(42歳)
評価/不況下の就活は、なかなか思うようにはころがらない。通り一遍の履歴書では、書類審査も通らないだろう。かといって、特別な資格もないし特技もない。さあ…、と思い当たったのが自他共に認める「箸使い」。こんな茶目っ気のある自己アピールが出来る器なら「採用」したいし、この頓知は川柳としても笑える。
尾藤一泉
川柳家。川柳「さくらぎ」主宰。川柳学会専務理事。
女子美術大学、武蔵野美術大学非常勤講師。Web川柳博物館。
著書に『川柳総合大辞典』、『親ひとり子ひとり』、『門前の道』ほか。

賞品/けずり箸+尾藤氏の著書+受賞川柳入りオリジナルTシャツ

特別審査員 兵左衛門社長特別 賞
スプーンより 箸を欲しがる 車椅子 愛知県「ペンネーム/さごじょう」さん(26歳)
評価/目頭熱く心にしみる思いがする作品と受け止めます。 わが国の長い歴史、文化を伝承している私たちにはお箸は道具のみにあらず 私たちの心の奥に宿る魂に至るものが 表されているように感じます。
株式会社兵左衛門社長

賞品/けずり箸+受賞川柳入りオリジナルTシャツ

入選※順不同
  • イチローが またまた箸を 止めさせる 兵庫県 松下さん(47歳)
  • 煮えきらぬ 彼はやっぱり 迷い箸 千葉県「ペンネーム/嵐山」さん(50歳)
  • 迷い箸 わざとしてみる 一人鍋 群馬県「ペンネーム/茶乱歩乱」さん(68歳)
  • プロポーズ 指輪代わりに 箸を出す 山口県「ペンネーム/爪塚」さん(44歳)
  • 婚活の 息子の箸は よく滑る 大阪府「ペンネーム/井口堂のロバ」さん(65歳)
  • エコよりも お箸の文化の 持ち歩き 愛知県「ペンネーム/ziziponn」さん(53歳)
  • 箸握る その手を握る 母の愛 兵庫県「ペンネーム/pure☆」さん(16歳)
  • おはしには 技と歴史が つまってる 東京都 寺島さん(14歳)

入選賞品/兵左衛門の人気のお箸+受賞川柳入りオリジナルTシャツを差し上げます。

佳作※順不同
  • いざデート 勝負下着に 勝負箸 神奈川県「ペンネーム/あらふぃ~さん」さん(49歳)
  • 「ありがとう」 短くなった 孫の箸 埼玉県「ペンネーム/きんたろう」さん(67歳)
  • 「箸で食え」 古風な彼に 惚れなおし 群馬県「ペンネーム/まめこ」さん(25歳)
  • おいしいと 箸が言ってる 母の味 北海道「ペンネーム/弓月」さん(48歳)
  • ミッフィーの 箸が似合わぬ 鬼部長 北海道「ペンネーム/刹那」さん(35歳)
  • マイ箸を 買ったはいいが ひきこもり 群馬県「ペンネーム/やきまんじゅう」さん(42歳)
  • 毒舌の わりには下手な 箸使い 山口県「ペンネーム/こはる」さん(68歳)
  • 塗り箸が 架け橋となり オバマさん 福井県 野尻さん(62歳)
  • いっぺんに 箸みてさめる 恋心 三重県「ペンネーム/青少年」さん(36歳)
  • マイ箸で エコとメタボに 精が出る 大阪府「ペンネーム/たまご焼き」さん(46歳)
  • おはしはね 料理のUFOキャッチャーだ 大阪府「ペンネーム/樗木」さん(9歳)
  • 泣き笑い 家族の歴史 刻む箸 東京都「ペンネーム/汐海 岬」さん(37歳)
  • フォアグラも ウニも知らない 僕の箸 鳥取県「ペンネーム/浜ぶどう」さん(52歳)
総評
回数を重ねるにつれ、作品数も内容も向上しているのは嬉しいことで、「箸」を通じて川柳が深められ、「川柳」を通じて箸の文化が広がっていくように感じます。
どのようなことも継続は力で、6回目という「箸川柳」も、その時代時代の作品を生み出し、文化としての役割を果たしているのが解かります。庶民の感覚をストレートに表出する川柳ならではの作品でしょう。 特別審査員/川柳家 尾藤一泉

第6回箸川柳にご応募くださった皆様、まことにありがとうございました。
今後とも兵左衛門をよろしくお願い申しあげます。

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